「文化の盗用=その文化が好き」に潜む問題性 ブラックルーツを持つ当事者の訴え

/違和感ポイント/「文化の盗用」という指摘に対して、「何が問題なの?」「真似してくれて嬉しい」と考える人もいるのではないだろうか。「文化の盗用」を社会問題として認知し、自分自身が「盗用」しないためには何ができるのかを「Japan for Black Lives」のメンバーに話を聞いた。 「文化の盗用」という言葉を知って

被災地で起きた在日朝鮮人の虐殺。『関東大震災』から読み解く悲劇の背景【ブックレビュー】

/違和感ポイント/1923年9月1日に起きた関東大震災の被災地で、多くの在日朝鮮人が殺害された「関東大震災朝鮮人虐殺事件」。大学に入り初めて知ったこの事件の存在をより知るため、一冊の本を手に取った。 *この記事には一部差別的表現をそのまま引用した箇所があります。 学んでこなかった悲劇 9月1日は「防災の日」だ。2022

国籍のない人たち「プロローグ」#1【連載】

/違和感ポイント/日本国内だけでなく、世界においても無国籍者は「透明人間」として扱われてきた。あなたは「無国籍者」と聞いてどんな人を思い浮かべるだろうか? 外国籍・無国籍市民にも一律給付を 「#外国籍・無国籍市民にも一律給付を」というハッシュタグをご存知だろうか。2020年4月中旬、新型コロナウイルス対策として国が一律

「私は無国籍だった」生まれ育った国、親が生まれた国から入国拒否をされた日。#2【連載】

/違和感ポイント/世界に1200万人以上いると推定されている無国籍者だが、その存在はあまり知られていない。無国籍とはいったいどのような状態のことなのだろうか。NPO法人無国籍ネットワークの代表であり、早稲田大学国際教養学部教授の陳天璽(チェン・ティエンシー)さんにお話を伺った。 無国籍とは何か 「無国籍とは、個人と国家

差別されても怒れなかった理由。アイデンティティの光と影

/違和感ポイント/日常で差別されていると感じた時、どう行動するのが「正しい」のだろうか?築き上げたものがあるからこそ、異質なものを嫌ってしまう。それでも僕は、分からないものを排除してしまうのではなく、歩み寄れる社会を信じている。 最寄駅のエスカレーターを降りると、広場で『鬼滅の刃』について盛り上がっている小学生たちがい

在日コリアンを「近い存在」へ。ありのままの発信でコミュニティの垣根を越える。

/知りたいあの人/在日コリアン4世の大学生が、自分のルーツを発信する活動を行っている。ルーツを話すことで、差別を受ける可能性もあるなかで、なぜ発信を続けるのだろうか。 学校で言われた何気ない一言 金美玲さん(以下、ミリョンさん)は、都内の大学に通う在日コリアン4世だ。インスタグラムアカウント「とある在日コリアン」や、イ